顧客が増えたことで管理情報が複雑になり、Excelなど現在使用しているツールでの顧客情報管理に限界を感じてはいませんか。
CRM・SFAツールを活用することで、効率的な顧客情報の管理が行え、既存顧客へのクロスセル・アップセルや新規顧客の開拓が可能になります。
今回は、顧客管理のメリットと管理すべき項目、そしてそれらを管理するCRM・SFAツールについて解説します。ぜひお役立てください。

目次

顧客情報とは

「顧客情報」が指す情報は多岐にわたり、定義も厳密に定められていません。氏名や住所のような基本情報に加えて、商品購買に関する行動情報や問い合わせ履歴も顧客情報の一つとされます。
また、ビジネスのターゲットによっても顧客情報が指すものは異なります。BtoBの場合、企業情報(企業名、所在地など)や担当者の連絡先だけでなく、決裁権者の情報も顧客情報に当たります。BtoCの場合には、職業や家族構成、趣味などが顧客情報に含まれます。いずれの顧客情報も、営業活動やマーケティングデータとして活用されることも多くあります。

顧客情報を管理するメリット

過去から現在に至るまで蓄積されてきた様々な顧客情報は企業の重要な資産であり、この情報の活用により、企業は大きな成果を生み出すことが可能です。
例えば、既存顧客の営業活動においては、顧客ごとの購買傾向や関連性を把握することで、新たな案件の創出に向けた提案が可能となります。また過去の営業履歴に基づいたきめ細やかな顧客フォローは、お客様との関係構築にも良い影響をもたらします。
マーケティングにおいても、蓄積した顧客情報を分析することで、自社がどのようなお客様に強みが発揮できているかを捉えることができ、新規顧客や案件の発掘に向けて最適な手段を選択することが可能となります。また、こうした分析情報は新商品や新サービスの開発にも大いに役立てることができ、さらなる顧客満足の向上や企業の競争力強化にもつながります。
このように、顧客情報の活用は企業に大きな利益をもたらすことが期待され、その情報量は多ければ多いほどより的確な戦略を打ち出すことができます。こうした膨大な顧客情報の管理を適切に行うことは、今後の企業の成長や競争力を高めることにも繋がると言えます。

▼関連する企業事例・ノウハウ情報
株式会社ジェイ・シー・エス様の事例紹介サムネイル画像
【情報共有の促進で働き方改革!】
『Salesforce』導入で20%の業務効率化に成功
事例の詳細はこちら

顧客情報として管理する項目

顧客情報として管理されることが多い項目を、5つに分類して見ていきましょう。

企業情報

B to Bの場合、まずは顧客の企業情報が必要です。以下の項目が主に管理対象とされます。
近年ではSNSを活用して情報発信を行う企業も多く、最新情報の収集に活用されています。これにより、SNSアカウントが管理項目となることも増えています。

  • 企業名
  • 企業の所在地
  • 電話番号
  • 業種
  • 事業内容
  • 設立年月日
  • 社員数
  • ホームページのURL
  • SNSアカウント

個人情報

個人情報はB to B、B to Cいずれの場合でも管理対象となります。B to Cでは、さらに生年月日や家族構成などの個人の興味関心を分析するための情報も必要とされます。

▼共通項目

  • 氏名
  • 住所
  • 性別
  • 電話番号
  • メールアドレス

▼B to Cで主に必要な項目

  • 生年月日
  • 職業
  • 家族構成
  • 趣味、嗜好
  • 顧客ランク(新規・VIPなど)

商談履歴

B to Bでは商談内容の詳細を履歴として管理することが重要です。商談の進捗や状況を管理することで、適切な次のアクションを取り、契約締結までのステップを着実に踏む助けとなります。

  • 商談日時
  • 商談の対象となる商品・サービス
  • 商談金額
  • 商談内容
  • 自社の商談担当者
  • 取引先企業の商談担当者
  • 進行中の商談の状況
  • 受注予定日

問い合わせ履歴

顧客からの問い合わせ履歴を管理することで、対応漏れを防いだり、仮にトラブルが発生した場合にも原因追及や適切な対応策を検討しやすくなります。また、属性ごとに顧客がどんな課題を抱えているかを分析する基盤ともなり得ます。

  • 問い合わせ日時
  • 問い合わせ内容
  • 対応履歴

購入履歴

商談履歴のみならず、実際に購入した履歴の詳細を管理することも重要です。

  • 商品名・サービス名
  • 単価
  • 個数
  • 購入金額
  • 購入日
  • 契約更新予定日 ※サブスクリプションサービスの場合

顧客情報を管理する時の3つのポイント

顧客情報を管理するには、以下の3つのポイントが重要です。

一元管理する

顧客情報の管理ツールは目的に応じて様々な種類がありますが、複数のツールを使用すると二重管理のリスクが生じ、情報の確認にも時間がかかります。このため、一元管理する仕組みが必要です。
一元管理することのメリットとして、次の3点が挙げられます。
メリットの1点目は、入力や確認する時間などの人件費を削減できることです。複数のツールを統合することで、入力や管理の手間が軽減され、効率的な業務が実現できます。
2点目として、データの整合性や正確性が保たれることで、データ処理の効率が向上することが挙げられます。
顧客情報を情報資産として活用できる点が3点目のメリットです。営業部門のみならず全社的に顧客情報を共有することで、顧客情報が情報資産となります。マーケティング戦略の立案などさまざまな事業で活用でき、企業の発展にも寄与することができるでしょう。

顧客情報を保護する体制を構築する

顧客情報を管理する際には、情報漏洩対策を行うことも重要です。情報漏洩や紛失事故を起こした企業が社会的責任を問われる事例が増えています。情報流失により、顧客や取引先の信頼を失ったり、損害賠償や慰謝料の請求などの問題が発生することも多くあります。情報漏洩の原因は主に人為的ミスなどの内部原因が多いとされているため、十分な対策を取ることが必要です。
引用:JIPDEC 2020年度「個人情報の取扱いにおける事故報告集計結果」

情報漏洩を防ぐための対策としては、主に以下が挙げられます。
まず、社員への適切な注意喚起やセキュリティ教育を実施する対策が必要です。社員が情報漏洩のリスクや対策方法を正しく理解することで、適切な行動を取るよう促すことができるでしょう。
次に、顧客情報の取り扱いルールを整備する必要があります。ルールが明確であれば、情報の取り扱いに関する混乱や誤解を防ぐことができます。
また、デバイスや記録媒体の持ち込みや持ち出しする際には、十分なセキュリティ対策を行うことも重要です。外部への情報漏洩を防ぐために、専用のソフトウェアによってデバイスを暗号化したり、デバイスへのアクセスの際に二段階認証を行うなど、事前の対策を取ることが必要です。さらに盗難や紛失した場合に備え、例えばリモートワイプと呼ばれる遠隔消去機能を有効化しておくことも有用です。

入力ルールを決める

顧客情報の管理を容易にするためには、入力ルールの決定も欠かせません。具体的には以下のことが重要です。

まず、基本的な入力ルールの統一が必要です。例えば、アルファベットの全角/半角、株式会社/(株)などの表記のブレがあると別データとして取り扱われます。顧客情報が重複するだけでなく、マス分析の観点でもデータ不整合が起ります。統一されたルールで入力することで、データの整合性が保たれ、効果的な情報管理を実現できるでしょう。
ただ、これらの入力ルールを担当者全員に周知することが困難な場合もあります。その場合は、入力担当者を絞ってルールを周知するなどして、データの整合性を保つことも必要でしょう。特定の担当者が入力作業を担当することでルールの一貫性が保たれ、入力時の混乱やミスが減少します。

顧客情報の管理にはCRMがおすすめ

これまで、顧客情報の管理を行う上で重要なポイントについて見てきました。顧客情報の一元管理を行うには、専用ツールを活用することが有効です。ここでは、顧客情報を管理するプラットフォームであるCRM(Customer Relationship Management)について詳しく説明します。

Excel管理のデメリット

現在、企業で多く利用されているExcelでの顧客情報管理には、どんなデメリットがあるでしょうか。
まず膨大なデータを扱う場合、情報の整理や検索が煩雑になり、管理が困難になることがデメリットの1つです。
また、Excelではリアルタイムの更新が難しいため、最新の情報共有が滞ることがあります。複数のユーザーが同時にデータを編集すると、競合や情報の不整合が生じる可能性があります。スマートフォン等の携帯端末を利用する場合、Excelでは入力がしづらいことも更新性を低くする要因となり得ます。
さらに、Excelファイルはセキュリティリスクが高いという面も考慮する必要があります。ファイルの紛失や不正アクセスを受けることで、機密性の高い顧客情報が漏洩する恐れがあります。

顧客管理を効率的にするCRMとは

Excelでの顧客管理のデメリットを踏まえると、企業が顧客情報を効果的に管理するためには、CRMの導入が有効といえます。
CRMは「Customer Relationship Management」の略称であり、「顧客関係管理」と訳されます。かつては顧客との関係を管理する手法を指していましたが、現在では顧客情報の管理に特化したツールを指すことが一般的です。

CRMでは、企業情報や個人情報だけでなく、案件情報や購入履歴情報など、さまざまな情報を一元管理することが可能です。さらに、分析機能や進捗管理機能も有しており、Excelよりも優れた顧客情報管理ツールと言えるでしょう。

売上を上げる顧客情報の活用にはSFAが最適

一元管理された顧客情報を売上向上のために利用するには、SFAの活用が有効です。SFAとは「Sales Force Automation」の略で、営業活動を行う上で必要な業務のシステム化や自動化を支援するソフトウェアやシステムのことを指します。営業プロセスを効率化し、営業チームの生産性を向上させることを主な目的としています。

SFAとCRMの違い

SFAはCRMと混同されやすいツールです。SFAは「営業支援システム」と訳され、営業活動の管理に特化したツールで、顧客情報の管理よりも案件情報や営業活動情報などを得意としています。SFAで取り扱う具体的な情報としては、進行中の商談の状況や取引の履歴、訪問履歴、商談の結果などがあります。また、顧客の基本情報や行動履歴も記録されており、日々の営業活動の視点から顧客情報を効果的に管理することができます。
SFAにより営業活動の一元化や可視化を行い、顧客とのやり取りや取引情報の管理を行うことで、営業プロセスを効率化することができるでしょう。

一方、CRMは顧客情報の管理に特化したツールであり、顧客との関係性を強化することに焦点を当てています。顧客情報の管理や顧客とのコミュニケーションを円滑に行いたい場合は、CRMが適しています。

SFAは営業活動の効率化に特化し、CRMは顧客との関係性を強化するためのツールとして使われます。両者の適切な使い分けが重要です。

CRM/SFA の両方を兼ね備えたSalesforce

多種多様な製品がある CRM/SFA ツールの中でも、世界ナンバー1の CRM/SFA プラットフォームである「Salesforce」についてご紹介します。Salesforceの特徴は、CRMとSFA を兼ね備えていることです。

Salesforceとは

Salesforceは、アメリカに本社を置くSalesforce.com社が提供する CRM/SFA ツールで、世界でトップシェアを誇っています。「マーケティング」「セールス」「コマース」「カスタマー」と部署を横断し分断されやすい顧客情報を一元管理できる統合プラットフォームです。

Salesforceのメイン機能の1つであるSales Cloudは、顧客情報の管理や営業支援に適した CRM/SFA ツールです。商談管理や売上予測などの機能で営業活動を効率化できるだけでなく顧客情報の管理にも活用でき、活動記録やワークフローによる業務の自動化も可能です。

CRM/SFAツールで効率的に顧客情報の管理をしよう

これまで、顧客情報を一元管理する重要性やCRM/SFA ツールであるSalesforceについて見てきました。
顧客情報を一元管理するメリットは、

  1. 顧客情報を企業の情報資産とすることで、マーケティングや営業戦略に活用できる
  2. 顧客ごとの購買傾向や関連性を把握し、新規顧客の獲得や既存顧客との関係が強化できる
  3. 顧客のニーズに合った商品やサービスを提供することで、顧客満足度の向上や企業の競争力強化に繋がる

といったことが挙げられます。
顧客情報を効率的に一元管理するためには、営業活動の効率化に特化したSFAや顧客との関係性を強化するためのツールであるCRMの活用が有効です。多種多様な製品があるCRM/SFAツールの中でも「Salesforce」はCRMとSFAを兼ね備えていることが特徴です。

顧客情報の管理は企業にとって極めて重要です。CRM/SFA ツールを適切に活用することで、顧客との関係性を強化し、ビジネスの成果を最大化することが可能となります。

CRM/SFA ツールの導入はコネクシオにご相談ください

コネクシオでは、世界シェアNo.1の CRM/SFA ツールであるSalesforceをご提供しており、『導入・活用・定着』まですべてのフェーズを支援します。営業管理の手法を見直したいが、何から着手すればいいのかわからない、営業DXを検討しているが自社で本当に効果があるのか?といった方に向けて、まずはお客様の目指すゴールをヒアリングし、サポートいたします。

顧客情報の管理に課題を感じている部分があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

▼関連するセミナー・イベント情報

見逃し配信ウェビナーのご案内

CRM/SFAへスムーズ移行、営業の生産性35%UPの方法を簡単に解説セミナーのご案内画像
【Excelで営業管理している企業向け】
CRM/SFAへスムーズ移行、営業の生産性35%UPの方法
~実際の導入企業が直面していた課題と解決策も一挙公開~
見逃し配信ウェビナーはこちら

テレワーク環境構築、社内の通信回線や
セキュリティでお困りのお客様、
ぜひコネクシオにご相談ください。