社用携帯(会社携帯)は必要? メリット・デメリットと導入の注意点を解説
コロナ禍を経て、ビジネスシーンの変化とともに社用携帯のニーズが変化してきています。
本コラムでは、社用携帯を導入すべきか迷っている企業やご担当者の方に向けて、社用携帯電話を導入するメリット・デメリットおよびチェックすべきポイントを取りまとめてご紹介します。
目次[非表示]
- 1.社用携帯をめぐる状況
- 2.社用携帯を導入するメリット
- 2.1.①セキュリティ対策
- 2.2.②生産性向上
- 2.3.③プライベートの確保
- 2.4.④コスト削減
- 2.5.⑤経理事務の軽減
- 3.社用携帯を導入するデメリット
- 3.1.①プライベートで利用される可能性がある
- 3.2.②導入コストがかかる
- 3.3.③紛失による情報漏洩リスク
- 4.社用携帯を導入する際のチェックポイント
- 5.まとめ
社用携帯をめぐる状況
コロナ禍を経て、ビジネスシーンの変化とともに社用携帯のニーズが変化してきています。
社用携帯の利用率について、2022年時点では大企業の42.1%、中小企業の30.4%が利用しているという調査データがあります。 ※
また同調査によると、社用携帯を契約せずに、個人所有の携帯電話を会社用に利用している割合については、大企業が13.6%、中小企業が13.0%という結果となっています。
※出典:MMD研究所「2022年7月法人におけるデバイス利用実態調査レポート」
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社用携帯を導入するメリット
ここでは社用携帯を導入するメリットを整理します。
主に「セキュリティ対策」「生産性向上」「プライベートの確保」「コスト削減」「経理事務の削減」の5つのメリットがあります。
①セキュリティ対策
社用携帯を導入せずに個人の端末を業務利用した場合には、企業が求めるレベルのセキュリティ対策を十分に行うことは困難です。
例えば、プライベートで使用したアプリを経由してウイルスに感染する危険性があります。
また、端末の紛失時や、退職時の持ち出しなどによる情報漏洩も考えられます。最悪の場合には、会社の機密情報が漏洩し、社会的信用を失うという大きなリスクもあり得ます。
一方、社用携帯では、スマートフォンにMDM等の管理ツールを導入することで、より高度でセキュアな利用が可能になります。アプリの利用制限・監視ができるほか、紛失・盗難といった万が一の場合にも、遠隔ロックやワイプ(データ削除)が可能になるため、安心して利用できます。
社用携帯の導入メリットで最も重要な点はセキュリティ対策と言えるでしょう。
②生産性向上
社用携帯を導入し、アプリやデータを従業員同士で共通で利用すると、情報の確認や共有ができ、円滑な情報共有が可能になります。顧客との連絡、従業員同士の情報共有、離れた事業所同士の連絡など、スピーディに対応できるため効率的です。
さらにスマートフォンを導入する場合では、ビジネスチャットツールはもちろん、クラウドを利用した勤怠管理や必要データの送受信も行えるので大きな生産性の向上が見込めます。場所や時間を選ばないスムーズな働き方には社用スマートフォンの導入を強くお勧めします。
③プライベートの確保
社用携帯が導入されていない企業では、個人所有の端末をビジネス利用するケースがあります。BYODが暗黙で認められている、シャドーITになっているといった事象があります。
個人の端末を業務に利用するケースでは、社員は個人の電話番号をクライアントに知られたくないという心理や、業務時間外や休日に仕事の電話が鳴るストレス等の心理的負担を抱えています。
社用携帯を導入することで、プライベートとビジネスを切り分け、こうしたストレスを軽減できます。
④コスト削減
現在、個人契約で利用している場合は、法人契約に切り替えることで、コスト削減できる可能性があります。法人限定プランや割引サービスの適用ができるからです。
⑤経理事務の軽減
個人携帯を業務で利用し、その費用を会社負担で精算する場合、業務利用・私的利用の分別作業や、個々に異なる金額を精算する等、細かな対応が必要になるため従業員・経理担当者いずれにも事務作業の負担がかかります。
一方、法人契約の場合には、かかった通信費を全て経費として一括で計上できるため事務作業が大きく軽減されます。
また、コネクシオが提供するサービス「E-PORTER+」では利用状況を管理画面で閲覧でき、さらなる業務効率化が見込めます。
社用携帯を導入するデメリット
社用携帯・スマートフォンの導入はメリットが多いですが、デメリットも確認しておきましょう。
①プライベートで利用される可能性がある
社員が業務に関係のないアプリの利用、私的なインターネット検索や電話・テザリングなどをすることで、通信費用や通話料金が余分に発生します。
このデメリットは、MDMを導入し、私的利用の監視を行うことにより防止できます。
②導入コストがかかる
社用携帯の導入には、機種代金や契約料金を企業が負担するためコストがかかります。導入後も月々のプラン料金が発生するほか、管理者は端末の管理業務も発生します。
このデメリットの解消は、契約時に適正なプランを選択し、定期的にプランの見直しも図ること。また、管理業務をアウトソーシングすることにより可能です。コネクシオにお問い合わせください。
③紛失による情報漏洩リスク
社用携帯の活用度が高まるほど、紛失時のセキュリティリスクも考慮が必要です。データを端末に保存しない等、利用の運用ルールを定める必要があります。
MDMによって不要アプリのインストール制限や、紛失時の遠隔ロックができるので、安心して活用するためにはセキュリティ対策をセットでお勧めします。
社用携帯を導入する際のチェックポイント
このように社用携帯・スマートフォンの導入はメリットが多数ありますが、チェックすべきポイントも抑えておきましょう。
①キャリアショップでの契約と法人窓口契約の違いをチェック
社用携帯の契約を行う際に、キャリアショップでの契約と、代理店の法人向け窓口での契約という2つの方法があります。
キャリアショップ(携帯ショップ)で契約する場合のメリットとしては、都合の良い日に気軽に出向くことができます。デメリットとしては、あらかじめキャリアを選択する必要があり、機種・プラン等は用意されたメニューから選ぶことになります。
一方、法人向け窓口で契約する場合、お客様はショップには出向く必要はなく、受託を受けた事業者とご相談いただいた上で契約を結ぶ形になります。
法人窓口契約のメリットは、相談しながら最適な提案を受けられることです。具体的には、複数のキャリアから最適なものを選択できる、過去のナレッジを活かして用途に合わせた適切なプランの提案を受けられる、キッティングやヘルプデスクなどのショップで扱っていないサービスを追加できる等、多数あります。
一つのキャリアのみ扱う代理店もありますが、複数のキャリアから選択できる一次代理店に相談すると、さらに柔軟な選択ができます。
自社に合った形態を検討しましょう。
法人向け窓口の一つとして、一次代理店である弊社コネクシオにご相談ください。
②コストと利用台数、利用範囲を把握する
導入の前に、利用台数や利用範囲を把握するようにしましょう。社用携帯の導入は、毎月コストが発生するので、必要な部署、従業員はどの程度いるのか? また利用の用途によって導入する携帯電話の機種や型番(スマートフォン or ガラケー、Android or iPhone)も変化します。
当然、コストに対しての効果も定量・定性の両面で検討してください。
③セキュリティポリシーの策定や社員の教育
社用携帯・スマートフォンを導入する際に、必ずセキュリティポリシーや利用ルールを策定しましょう。社用携帯の個人利用の防止や情報漏洩のインシデントとなるようなウェブサイトへの接続、アプリのダウンロードやインストールなど禁止事項の設定から、万が一の紛失や盗難にあった場合の対処法など定めなくてはいけないルールが多くあります。
関連記事:社用携帯の管理に利用ルールは必須!押さえておきたい4つのポイントを解説
④管理・運用方法を定める
導入台数が多くなれば多くなるほどセキュリティの重要性は増します。また、情報システム担当者の管理負担も増えてしまいます。そのため、携帯電話などの端末を一括管理が可能で、セキュリティ対策も可能なソリューションの導入を検討することをおすすめします。
MDM(モバイルデバイス管理)やMAM(モバイルアプリ管理)、MCM(モバイルコンテンツ管理)などのソリューションを導入することで、管理負担を軽減しながら安全な社用携帯の運用が実現できます。
まとめ
社用携帯・スマートフォンの導入には多くのメリットがあります。
安心して活用するためには、セキュリティを高め情報漏洩などのリスクを管理し、従業員のオンオフをしっかりと守ることが求められています。またコスト管理や従業員にプライベートな使用をさせないための制度設計なども必要です。
利用台数や利用範囲、コストの比較の結果、BYODを採用する方針も考えられます。BYODを採用する際にもソリューションによっては、プライベートと業務用の利用範囲を区別することも可能ですので、様々な可能性を検討しましょう。
コネクシオでは、社用携帯・スマートフォンのプロフェッショナルとして、導入・運用・活用のすべてのフェーズに渡り、様々なご相談に対応しております。
ぜひ、以下にご紹介する資料にて提供サービスの概要をご確認いただき、お気軽にご相談ください。
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