料金プランによってどう違う?LINE WORKSのプランごとの機能や導入時のポイントを解説
社内外ステークホルダーとのコミュニケーションのDXを進める施策として、LINEと連携できる唯一のビジネスチャットツール「LINE WORKS」の利用を検討している企業が昨今で増加している印象です。
選定を進めるにあたっては、機能やセキュリティ要件等はもとより、コストパフォーマンスも重要な観点です。
今回は、LINE WORKSを利用するにあたっての具体的なプランについてご紹介します。
目次[非表示]
- 1.LINE WORKSとは?
- 2.LINE WORKSの料金プラン
- 2.1.基本機能
- 2.2.音声/ビデオ通話/画面共有
- 2.3.管理/セキュリティ機能
- 2.3.1.ドメイン使用
- 2.3.2.統計機能とは
- 2.3.3.監査ログの内容
- 2.3.4.モニタリング機能とは
- 2.3.5.SSO
- 2.4.開発者機能とサポート
- 3.フリープランか有料プランか
- 4.有料プランを使い倒すための導入ポイント3選
- 4.1.権限等のセキュリティ設定
- 4.2.トライアルを活用しよう
- 4.3.自社らしいテーマ設定と運用ルールに沿ったメニューの策定
- 5.まとめ
LINE WORKSとは?
LINE WORKSとは、仕事でも安心して利用できる「ビジネス版LINE」です。2017年2月にローンチされ、2020年度には有料ビジネスチャットサービスにおけるシェアNo.1を獲得し(※)、導入企業数は43万社を突破しています。(2023年1月時点)
UIがLINEと酷似しているため、利用者としては直感的な操作が可能となっており、また通常のLINEにはないビジネス向け機能が豊富に搭載されていることから、業務効率化や社内コミュニケーション促進に貢献するビジネスチャットサービスとなっています。
※富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場2021年版」
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LINE WORKSの料金プラン
LINE WORKSには、「フリー」「スタンダード」「アドバンスト」という3つの料金プランが設定されています。まずは一表形式でそれぞれの違いをご紹介した上で、各機能の詳細を見ていきましょう。
① フリー |
② スタンダード |
③ アドバンスト |
||
機能項目 |
価格 |
¥0 |
¥450 |
¥800 |
基本情報 |
メンバー数上限 |
100人まで |
制限なし |
制限なし |
共有ストレージ容量 |
合計5GB |
基本容量1TB + 1メンバーにつき1GB追加 |
基本容量100TB + 1メンバーにつき1GB追加 |
|
トーク(チャット機能) |
◯ |
◯ |
◯ |
|
掲示板 |
◯ |
◯ |
◯ |
|
カレンダー |
◯ |
◯ |
◯ |
|
タスク |
◯ |
◯ |
◯ |
|
アンケート |
◯ |
◯ |
◯ |
|
アドレス帳 |
◯ |
◯ |
◯ |
|
メール |
- |
- |
◯ |
|
Drive |
- |
(オプション商品で対応可能) |
◯ |
|
音声/ビデオ通話/画面共有 |
1:1の音声/ビデオ通話 |
制限なし |
制限なし |
制限なし |
グループ音声/ビデオ通話(時間/人数) |
60分/4人まで(ただし通訳者機能は不可) |
制限なし/200人まで |
制限なし/200人まで |
|
画面共有 |
◯ |
◯ |
◯ |
|
管理/セキュリティ機能 |
管理とセキュリティ |
制限あり |
制限なし |
制限なし |
ドメイン使用 |
- |
- |
◯ |
|
統計機能 |
- |
◯ |
◯ |
|
監査ログの保存期間 |
2週間 |
6ヵ月間 |
6ヵ月間 |
|
モニタリング機能 |
- |
トーク |
トーク/メール/Drive |
|
アーカイブ(トーク) |
- |
(オプション商品で対応可能) |
(オプション商品で対応可能) |
|
アーカイブ(メール) |
- |
- |
(オプション商品で対応可能) |
|
シングルサインオン(SSO) |
- |
◯ |
◯ |
|
開発者機能 |
API利用 |
制限あり |
◯ |
◯ |
SAML Apps |
- |
◯ |
◯ |
|
サポート |
カスタマーサポート |
- |
◯ |
◯ |
SLA保証 |
- |
◯ |
◯ |
|
広告等の表示 |
◯ |
- |
- |
※以下のプラン詳細表を参照(2023年3月15日時点)
https://line.worksmobile.com/jp/pricing/
基本機能
上表をご覧いただくとお分かりのとおり、基本機能としてはトークや掲示板、カレンダーなど、他アカウントとのコミュニケーションを司る機能が実装されています。
プランごとの大きな違いとしては、まずはメンバー数の上限が挙げられます。フリープランでは100人が利用上限となっていますが、有料2プランにおいてはその制限がなくなります。
また、全てのメンバーが共同で使用できるストレージ容量については、プラン費用が高くなるにつれて大きくなります。フリーウランでは合計5GBまでですが、スタンダードでは「基本容量1TB + 1メンバーにつき1GB追加」、アドバンストでは「基本容量100TB + 1メンバーにつき1GB追加」となっています。
さらに掲示板数と、アドレス帳の顧客/取引先の登録件数についても、フリープランとそれ以外で違いがあります。フリープランでは掲示板数は10個まで、アドレス帳の登録件数は500件までとされている一方で、有料2プランでは掲示板数は300個まで、アドレス帳の登録件数は10万件までという形で差別化がなされています。
なお、メール機能とDrive機能についてはアドバンストプランでのみ標準利用ができるようになっています。
音声/ビデオ通話/画面共有
続いては、音声/ビデオ通話/画面共有についてです。こちらは主にグループ音声/ビデオ通話時間について、プラン間の違いがあります。
フリープランでは「60分/4人まで」とされていますが、残りの有料2プランでは「制限なし/200人まで」とされています。また、フリープランだけ通訳者機能が利用不可となっています。
管理/セキュリティ機能
続いては管理/セキュリティ機能についてです。こちらは細かく機能ごとにチェックしていきましょう。
ドメイン使用
ドメイン使用とは、自社がもつ独自ドメインの利用のことを指します。フリープランおよびスタンダードプランの場合は「ワークスグループ名」でLINE WORKSを利用することになるのですが、アドバンストプランについてのみ、LINE WORKSが提供するドメインもしくは自社のドメインを使用することが可能となっています。
統計機能とは
統計機能では、アクティブメンバー数やインストール状況、各サービスにおける機能の利用状況等を確認することができます。期間を指定して照会したり、エクセルのファイル形式でのダウンロード等が可能となっています。こちらは、有料2プランでのみ利用可能となっています。
監査ログの内容
監査ログ機能では、メンバーの利用履歴を確認することができます。条件を設定して検索し、その結果を参照。有料2プランの場合はそのデータをダウンロードすることもできます。ログの保存期間はフリープランで2週間、有料2プランで6ヵ月間となっています。
モニタリング機能とは
モニタリング機能とは、メールの送受信やトーク、Drive上での操作についてポリシーを追加し、モニタリングすることができる機能です。設定したモニタリングポリシーに該当する場合、すべてのポリシーでフィルタリングされる仕様となっています。モニタリング機能は有料2プランでのみ利用ができ、スタンダードプランではトークのみ、アドバンストプランではトーク/メール/Driveの3つについて設定することができます。
SSO
SSOとは、1度ログイン(ユーザー認証)を行うことで、そのユーザー認証に紐づいたシステム等については追加認証することなく利用できる機能のことです。こちらは有料2プランについてのみ、利用可能となっています。
開発者機能とサポート
開発者機能とサポートについては、フリープランと有料2プランで内容が異なります。フリープランの場合は、API利用とSAML Apps対応に制限があり、またカスタマーサポートとSLA保証も基本的にはありません。ただし、導入から1ヵ月間はカスタマーサポートを利用することができるようになっています。
関連資料:LINE WORKSの導入事例からユーザーボイスまでわかりやすくご紹介
フリープランか有料プランか
ここまでの内容をまとめると、フリープランでは以下の内容に制限があります。
● 管理者画面の設定変更
● 電話やメールによるサポート
● SLA保証
●画面共有は1:1まで
● 監視ログは2週間のみ(ダウンロード不可)
● アプリ内での広告の表示
限られた部署での利用(人数が100人以下)で、かつセキュリティリスクが低い事業や用途での活用であるならば、フリープランでの活用で十分だと言えるでしょう。
一方で、100人以上の利用が想定され、またセキュリティリスクがある程度存在する事業での活用の場合は、有料2プランのいずれかを検討するべきだと言えます。
有料プランを使い倒すための導入ポイント3選
最後に、有料プランを使い倒すための導入ポイントについてお伝えします。
権限等のセキュリティ設定
現場メンバーにLINE WORKSのアカウントを付与するにあたっては、セキュリティ設定を適切に整える必要があります。
権限グループの設定はもちろん、パスワードポリシーやファイル制限設定、通信制限など、自社のセキュリティポリシーに応じて設定しましょう。
トライアルを活用しよう
導入を進める際のファーストステップとして、トライアルを活用するのもおすすめです。
トライアルは、本番環境と同様に利用することができ、また正式利用を開始する際にはトライアル期間のデータを引き継ぐ形で利用を継続することもできます。
なお、有料プランにおけるトライアルは、コネクシオをはじめとするLINE WORKS認定パートナー経由でのみ提供しているので、トライアル希望の方はお気軽にご連絡ください。
自社らしいテーマ設定と運用ルールに沿ったメニューの策定
LINE WORKSでは、画面に会社ロゴやコーポレートカラーを設定することができます。また、自社の運用ルールに沿って必要な機能をメニューとして整備することもできます。
従業員が少しでも使いやすい環境を目指して、LINE WORKSの画面をカスタマイズしましょう。
まとめ
本記事でお伝えしたとおり、LINE WORKSにはフリープランと有料プランがあります。フリープランでは、使える機能やセキュリティに制限があるが故に、たとえば100名以上の人数で利用する場合は有料プランにする必要があります。
利用するスコープを明確にし、またセキュリティポリシーなど自社の運用ルールと照らし合わせた上で、適切なプランを選択するようにしましょう。
コネクシオでは、LINE WORKSのガイドブック入門編をホワイトペーパーにまとめてご提供しているので、こちらも併せてご覧ください。
▶︎LINE WORKSガイドブック 入門編
https://www.www.mobileworkplace.jp/whitepaper/communication/lineworks_guidebook
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