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LINEをビジネスで使うには「LINE WORKS」と「LINE公式アカウント」の2つの方法があります。この2つはどう違うのでしょうか。また、自社の抱える課題を解決するには、どちらを選べばいいのでしょうか。この記事では、LINE WORKSとLINE公式アカウントの概要や機能、また違いについて、活用事例をご紹介しながら解説していきます。
LINE公式アカウントとは
LINE公式アカウントは、企業が顧客に直接情報を発信できる企業向けのアカウントで、LINE上の公式サイトのようなものです。多くのユーザーは、いくつかの企業の公式アカウントを友だち登録しているのではないでしょうか。
参照:LINE公式アカウント
概要
LINE公式アカウントは、不特定多数の顧客に情報を発信したり、顧客と1対1のやり取りを行ったりすることができます。企業ごと、または店舗ごとにアカウントを作ることが可能です。
機能
LINE公式アカウントでは次のような機能が使えます。
● 情報発信
プッシュ通知でセール情報、新商品の発表、クーポン配布、新店舗のお知らせなどを一斉配信します。
● チャット
公式アカウントからの発信だけでなく、ユーザーからのメッセージも受信できます。お問い合わせや予約フォームによく使われています。
● リッチメニュー
LINE公式アカウントのトーク画面から、自社のWebサイトや他のアプリケーションに移動し、より高度な機能をユーザーに提供できます。
● 会員証
来店時に提示する会員証やポイントカードを配布・表示できます。ユーザーを限定したクーポンも配布できます。
● 分析
友だち登録された人数、広告のクリック数などの分析が可能です。
費用
フリープランと2種類の有料プランがあります。料金は、企業や店舗の規模にかかわらず「月額料金+配信できるメッセージ数」で決まります。つまり、友だち登録した顧客が多いほど、または配信する情報が多いほど、料金がかかるのです。● フリープラン
月額料金:無料、無料で送れるメッセージ:1,000通、メッセージの追加:不可
● ライトプラン
月額料金:5,000円、無料で送れるメッセージ:15,000通、メッセージの追加:1通あたり5円
● スタンダードプラン
月額料金:15,000円、無料で送れるメッセージ:45,000通、メッセージの追加:1通あたり3円から
またプレミアムID(任意の文字列を指定できるID)にすると、月に100円、または年に1,200円の料金がかかります。
※表示価格は全て税抜き、また2023年3月時点の価格です。
参照:料金プラン|LINE公式アカウント
LINE公式アカウント活用事例
LINE公式アカウントをビジネスに活用している事例をご紹介します。
活用事例①EC業界
インテリアショップ「maxplus」(株式会社 大川)では、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、非対面で利用できるECサイトをオープン。販促ツールとしてLINE公式アカウントを開設しました。月に4〜5回オリジナル商品の動画を配信し、リッチリンクから自社のECサイトに誘導しています。多いときで、ユーザーの約8割がLINE経由になることもあるそうです。
また友だち追加によるクーポン配布で多くの友だちを獲得しました。LINE公式アカウントはユーザーの反応をスピーディーに見ることができ、コミュニケーションの軸となっています。
活用事例②飲食業界
東京都の「中華そば 紅」では、LINE公式アカウントを活用しています。通常のトークだけでなく、ショップカードやリッチメニューを効果的に使い始めたところ、友だちが大幅に増えました。最近は、リッチメニューからテイクアウトや貸切りの予約が簡単にできるようになり、顧客にも好評です。
活用事例③金融・保険業界
熊本県の「有限会社あいおい保険事務所」では、LINE公式アカウントでさまざまな情報を配信しています。保険商品に関する情報だけでなく、ドライブレコーダーの仕組みなど、自社のビジネスに関連したユーザーの興味・関心を引きそうな情報もあります。また、災害時にはLINEチャットで顧客とコミュニケーションを取り、保険金支払いまでの期間を最大で半分に短縮しました。事故発生時にもチャットが活躍しています。
LINE WORKSとは
LINE WORKSは、LINEに似たインターフェースを持つビジネス向けコミュニケーションツールです。個人用のLINEとは全く異なるもので、ビジネス向けの機能を搭載し、セキュリティも強化されています。
参照:LINE WORKS
概要
個人用のLINEとは別のアプリケーションを利用し、企業内の管理者がアカウントを作成します。個人の電話番号とも関係ありません。最初に企業としてLINE WORKSのアカウントを作成し、ユーザーを追加していきます。インターフェースはLINEがベースになっているので、大抵のユーザーはすぐに操作に慣れ、気軽に使うことができます。
機能
個人用のLINEと似ていますが、ビジネス向けに特化した機能も持っています。● トーク
個人用のLINEにもある、個人間、またはグループでのチャットです。既読のメンバー/未読のメンバーを確認できます。テキストだけでなく、画像共有、音声通話、ビデオ通話も利用できます。また、個人用のLINEよりも多くの人数での音声通話やビデオ通話が可能です。
● 掲示板
メンバー全員へ一斉に情報を発信できます。必読の設定や再通知も可能です。また、部署やグループ内などメンバーを限定した掲示板も作成できます。
● カレンダー、タスク管理
メンバー間、グループ内で共有できるカレンダーです。タスク管理機能と組み合わせることで、進捗状況の管理や設備予約もできます。
● 画面共有
LINE上で画面を共有しながら通話が可能です。テレワークでも正確なコミュニケーションができます。
● ファイル共有
LINE WORKS上でファイルを共有、検索ができます。
● 外部連携
個人用のLINE、他社のLINE WORKS、その他の業務システムとの連携も可能です。
● アンケート
会議のスケジュール調整や災害時の安否確認など、さまざまな用途に使えます。
● セキュリティ
ビジネス向けのツールなので、通信の暗号化、マルウェア防止など、個人用のLINEよりもセキュリティが強化されています。また管理者が細かく権限を設定することも可能です。
● シャドーITの発生防止
個人用のLINEをビジネスに使うことを防いで情報漏洩を防止し、シャドーIT対策にもなります。
費用
フリープランと2種類の有料プランがあります。料金はユーザー数と機能で決まります。● フリー
月額料金:無料、ユーザー数100人まで、ストレージ5GB
● スタンダード
月額料金:450円/1ユーザー/月 (年額契約)、ユーザー数無制限、ストレージ1TB
● アドバンスト
月額料金:800円/1ユーザー/月 (年額契約)、ユーザー数無制限、ストレージ100TB
その他、プランごとにユーザー数や機能の制限があります。また、有料のオプションもあります。詳細はこちらをご覧ください。
※表示価格は全て税抜き、また2023年3月時点の価格です。
LINE WORKS活用事例
LINE WORKSをビジネスに活用している事例をご紹介します。
そこでLINE WORKSを導入したところ、既読により無駄なやり取りが減り、スタンプで気軽なコミュニケーションができるようになりました。LINEと似ているため導入教育も不要でよく使われています。
活用事例①情報サービス業
情報サービス業の「アンリミ株式会社」では、社内の連絡に課題がありました。Eメールでは既読・未読がわからず、確認の手間がかかったり、社員同士で気軽にコミュニケーションしにくかったりしていました。そこでLINE WORKSを導入したところ、既読により無駄なやり取りが減り、スタンプで気軽なコミュニケーションができるようになりました。LINEと似ているため導入教育も不要でよく使われています。
活用事例②ファッション業界
ファッションブランドを展開する「株式会社レリアン」では、顧客とのコミュニケーションに課題を抱えていました。最近はお店から直接の電話やDMを歓迎されないことも多く、スタッフが個人のLINEで顧客とコミュニケーションを取ることには、セキュリティ面での課題が残っていました。そこでLINE WORKSを導入し、顧客とはLINEでつながり、チャットや動画を活用するようにしました。コロナ禍で対面が難しい状況でも、売上増加や顧客満足度が向上しています。さらにLINE WORKSからの情報発信で、DMの作成・発送などの経費を削減できています。個人用のLINEを使わないので、セキュリティ上も安心です。
活用事例③建設業
石材加工の「大阪石材工業株式会社」では、従来は各担当者の携帯電話の通話やメールで、顧客とのやり取りや社内連絡をしていました。しかしそれだけでは、情報の伝達や共有が十分ではありませんでした。そこでLINE WORKSを導入し、部門間の情報共有を促進し、社内のコミュニケーションが進みました。また顧客との連絡にも活用することでサービス向上にもつながっています。
まとめ
LINE公式アカウントとLINE WORKSは、どちらも企業がビジネスに使える、LINEをベースとしたコミュニケーションツールです。しかし、その機能は大きく異なります。LINE公式アカウントは顧客に情報を発信したり、顧客とコミュニケーションを取ったりと「BtoC向けのツール」です。また、LINE WORKSは社内や取引先とのコミュニケーションを行い、業務効率化を進めるだけでなく、顧客とのやり取りも活性化させることのできる「BtoB・BtoC両方に対応できるツール」といえるでしょう。
どちらのツールもビジネスで活用するには、セキュリティや運用保守に注意する必要があります。
コネクシオでは、LINE WORKSの導入サポートをおこなっていますので、「自社に合ったツールがわからない」などございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
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