インバウンドマーケティングを行ううえでベースとなるのはwebサイトの環境構築で、自社サイトやオウンドメディアやソーシャルメディアなどが必要となります。
これらを情報提供のメディアと捉え、その中でコンテンツ発信によって集客・顧客化を目的としたコンテンツマーケティングを実施していきます。
環境構築を用意し、潜在顧客・見込み顧客が関心を持っている有益な情報を発信することで、タッチポイントを創出し、訪問者に対してさらなる理解を促し、そして顧客化からファンになるまで一連のマーケティング活動を行えるようになります。
購買プロセスに応じたコンテンツを配信する
こちらが発信したい情報を盛り込んだコンテンツでは、ターゲットとなるユーザーにリーチできません。先述した通り、インバウンドマーケティングは、ユーザーが主体となり「発見してもらう」ことが重要になります。そのため、コンテンツを設計する際には、見込み顧客の購買プロセスに応じた設計が必須となります。
例えば、缶コーヒーを売っている企業が自社商品を認知してもらうには、ターゲットとして「多忙なビジネスマン」に定めると、「ホッと一息入れたい」「休憩中にリラックスしたい」などのニーズがあるので、「休憩中にリラックスする方法」「気分を落ち着ける飲み物」などのコンテンツを配信することで、タッチポイントが生まれるかもしれません。
認知後には、商品をよく理解し、知ってもらうためのコンテンツを用意します。例えば、「●●産の豆を使用している」「▲▲の抽出方法を取り入れている」といったイメージです。その後は、競合商品などと比較・検討というプロセスも考えられるため、価格や提供価値、お客様の声などのコンテンツが重要になります。
今回はコーヒーを例に挙げていますが、基本的な購買プロセスに合わせたコンテンツの考え方はBtoB商材でも同様です。ひとつ異なるのは、案件になるまでの期間が長くなるためより長期的な戦略を立てる必要があります。そのひとつにリードジェネレーションとリードナーチャリングがあります。
見込み顧客を獲得して、ナーチャリングする
BtoBでは、見込み顧客の個人情報を取得する接点をつくります。ホワイトペーパーやウェビナー、メルマガ登録などよりユーザーが知りたいコンテンツを用意し、登録を促すのが一般的です。このように見込み顧客の情報を取得することをリードジェネレーション(見込み顧客の創出)と言います。
リードはすぐに案件化するわけではありません。リード獲得後は、継続的な接点ができている状態ですので、さらに有益な情報を配信して育成をしていきます。これをリードナーチャリングと言います。
このようにインバウンドマーケティングではユーザーの購買プロセスに合わせて、自社の商品やサービスを発見してもらい、知ってもらい、購入してもらうという一連の流れを指します。