クラウドPBXとは? 仕組みやメリットを把握し、働く場所を柔軟に
PBXとは「Private Branch eXchange」の略称であり、構内交換機・電話交換機を意味する言葉です。なかでもクラウドPBXは上記機能をクラウド環境下で利用できるものであり、複数の支店を抱える企業やテレワーク導入企業で高く評価されるようになりました。
本記事では、クラウドPBXの概要や仕組みを紹介します。導入のメリットにも触れるので、今後の職場環境を最適化したいと考えている方は参考にしてみてください。
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クラウドPBXとは? 仕組みやPBXの種類を紹介
クラウドPBXとは、オフィス等に設置された電話を効率よく利用するためのシステムです。従来はアナログデバイスで行われていた電話交換をインターネット上で行い、代表回線にかかってきた電話を内線で別部署につなげたり、内線同士で会話したりすることができます。
また、自分宛にかかってきた電話をスマートフォンに転送したり、長期休業中の緊急電話だけ別回線に転送したりすることもでき、多彩な使い方が可能です。
PBXの種類
そもそも、PBXには主に「レガシーPBX」「IP-PBX」「クラウドPBX」の3つの種類があります。それぞれについてご紹介します。
レガシーPBX
レガシーPBXは、社内にPBX専用の機材を設置して電話回線同士を接続する最もベーシックなタイプのPBXです。1890年代に登場して以来広く普及しており、近年では他のPBXと区別するために、従来の手法をレガシーPBXと呼ぶことがあります。
インターネット回線がなくとも利用でき、バックアップ電源も確保しやすいことから、停電・災害時にも電話機能が停止しなくて済む点が利用のメリットとなります。
IP-PBX
IP-PBXは、IPネットワークとIP電話を接続することで電話機自体に内線番号を付与できるタイプのPBXです。通話時はLANやWANで音声を送受信し、IP電話やソフトフォン(通話用ソフトウェア)などを使用します。
レイアウト変更や移転時であっても、電話機を持って移動することで回線を移設する手間を省けます。また新たに電話機を増やす場合も、ネットワーク上の設定変更で済むので、専門業者に増設を依頼する必要がありません。
クラウドPBX
クラウドPBXは、インターネット回線を利用してWeb上で完結できるPBXです。PBX用の機材を設置する必要がなく、インターネット回線さえあればどこでも使えます。
インターネット回線を利用することから、一見するとIP-PBXと同じもののように思えますが、サーバーの設置場所が異なります。IP-PBXが自社内にサーバーを設置する必要があるのに対して、クラウドPBXはインターネット上(クラウド上)にサーバーを設置する仕組みとなります。
電話機本体も要らず、テレワークやモバイルワーク、小規模なコンタクトセンターなどと相性がよいことでも知られています。
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従来PBXの課題とは?
レガシーPBXやIP-PBXにもメリットがある一方、現代の働き方や多様化する顧客ニーズに対応しにくいという声が出ていることも事実です。
ここでは、従来PBXの課題を解説します。
電話対応のために出社している
従来PBXの場合、電話がオフィスに固定されるので、担当者は電話対応のために出社する必要があります。十分な対応キャパシティを確保したいのであれば、規模に応じた従業員数・オフィス面積・電話機の数を確保する必要があり、コストも膨らみます。
固定電話を使わないごく一部の部署しかテレワークできないなど、働き方への対応が後手に回りやすいことも問題視されるようになりました。
PBXの設置スペースや保守コストが課題
従来PBXは専用機材の設置が不可欠であり、スペースや保守コストの確保が課題になることが多いのも特徴です。オフィスの移転・増設時に支障が出るなど、数年後に思わぬデメリットとなることもあります。
十分なスペースの確保や保守コストは、一時的な課題ではなくPBXを利用する限り必要となります。レガシーPBXやIP-PBXを導入する場合、将来的なコストおよび手間を考えて可否を判断することが大切です。
働く環境の多様化→クラウド化は当たり前に
近年、PBXに限らずさまざまなオフィスツールがクラウド化するようになりました。その背景には、働き方の多様化やワークライフバランスニーズの高まりが関係しています。
下記では、クラウドサービスに注目が集まる理由を解説します。
多様化する働き方への対応
昨今ではテレワーク・オフィスワーク・ハイブリッドワークなど、各企業・従業員が自由に働き方を選択し自社にあった環境を模索するようになりました。その分、場所や時間を問わず業務ができるよう、企業には環境の整備が求められるようになっています。
インターネット環境さえあればいつでもどこでも使えるクラウドサービスは、働き方が多様化する時代と非常に相性がよいのです。
関連記事:ハイブリッドワークとは? 新しい働き方を実現するための注意点・ポイントを解説
急増するクラウド利用
前述した背景を受け、近年はクラウドサービスの導入企業数が増えています。クラウドサービスを「全社的に利用している」もしくは「一部の事業所又は部門で利用している」と回答した企業の割合は2020年時点で68.7%を超えており、過半数がクラウドサービスを活用しているとわかります。
PBXだけでなく生産・人事・決済など、複数のクラウドサービスが提供されるようになったことも、クラウド化の後押しになりました。
クラウドPBXの機能とメリット
ここからは、クラウドPBXの機能およびメリットを解説します。自社への導入効果をはかるためにも、まずはクラウドPBXがどのようなツールなのか理解することが大切です。
クラウドPBXの機能
クラウドPBXは、基本的に従来PBXがもつ下記の代表的な機能は全て使用可能です。
- 発着信制御機能(契約番号である親番号と回線が繋がっている子番号(転送先電話番号)を紐つけて発着信を管理)
- 代表番号着信機能(代表番号着信時に複数の電話機にコールを振り分ける等)
- 内線同士での通話
- 転送機能(不在転送、和中転送、着信選択転送、応答遅延転送、圏外転送等)
- パーク保留(外線を受けた電話機でなくとも保留中の通話再開が可能) etc…
また、クラウドPBXであれば下記の機能も活用できるケースがあります。PBXにより異なるので、選定の材料としてご確認ください。
- IVR(Interactive Voice Response:事前に用意した音声案内の分岐結果によってオペレーターに振り分けを行う機能)
- CTI(Computer Telephony Integration:CRMシステムとの接続など、コンピューターとの連携機能)
- ACD(Automatic Call Distribution:事前設定した条件によって電話を自動で振り分ける機能)
- スマートフォンの内線化
クラウドPBXのメリット
クラウドPBXを導入するメリットは、下記の通りです。
- 低コストかつすぐに運用できる
- 場所を選ばない
- 柔軟な拡張性
従来PBXのように機材の設置や工事を伴うことがなく、事務所の移転・増設があってもすぐに運用できます。従業員数や部門数に応じた回線の増減も管理画面上でできるので、拡張性が高い他、管理の手間もかかりません。
導入時も運用中も、コストパフォーマンスと利便性に長けているのが、クラウドPBXの特徴です。
クラウドPBXの選定ポイント
最後に、クラウドPBXを選定する際のポイントを解説します。主に下記3点を比較・検討し、選定を進めましょう。
- 機能、質、コストのバランス
- 導入から運用のサポート
- 自社システムとの互換性
クラウドPBXを何のために導入したいか明確にしたうえで、それに合った機能・質を持つ製品を選定する必要があります。
サポートが手厚いサービスでは、オンライン通話によるオンボーディングをしているケースもあり、初めてクラウドPBXを使う企業でも安心して導入できます。オプション機能・サポートサービスの利用にコストがかかるか、回線増減時のコストやランニングコストなども試算し、年単位での計算をしていくのもポイントです。
既に導入している通話システムがあれば、互換性や切り替えのしやすさも検討しておきましょう。導入し始めてから「使いにくい」「業務に支障が出る」と後悔することのないよう、対策しておくことが重要です。
クラウドPBXによるDXを支援するコネクシオ
テレワークやモバイルワークが当たり前になり、ワークライフバランスニーズも高まっている昨今、クラウドサービスを導入する企業が増えています。
「電話番のために出社したくない」「オフィス維持にかかるランニングコストを下げたい」と考える企業とクラウドPBXの相性は非常によく、電話のあり方も今後変化していくことが想定されます。
コネクシオでは、クラウドPBXによる電話コストの削減や利便性の向上はもちろん、働き方改革や企業のDXを支援しています。「クラウドPBXの選び方がわからない」「そもそもクラウドPBXを導入すべきか迷っている」などの相談も受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。
なお、PBX全体の詳細について、以下の記事もご参照ください。
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