紙管理の限界を感じ、Salesforceによる営業情報を共有・蓄積を導入
新潟県内全域を対象に、害虫駆除・有害生物対策を手掛ける株式会社三条害虫様。
約20名の規模の同社が、コネクシオからSalesforceを導入した背景や、現在の活用方法をうかがいました。
サマリ
- 日報など多くの業務を紙で管理しており、限界を感じていた。
- 営業メンバーと、内勤メンバーのコミュニケーションに時間を要し、お客様もお待たせしていた。
- アフターコロナの新しい営業スタイルを模索していたが、具体化が難しかった。
- スタッフに受け入れられ、本当に活用できる形でのデジタル化を行いたい。
- ただ情報をデジタル化するだけでなく、その後の運用を支援してほしい。
- 紙・Excelの業務が減り、業務効率が大きくアップした。
- 自社の業務フローをコネクシオとともに整理した上でのSalesforce導入を行ったため、活用ができている。
- 売上向上の基盤づくりができた。
企業プロフィール
株式会社三条害虫
代表取締役 小林 裕加子様
(所属は取材した2023年3月時点)
主要事業内容: 害虫駆除・有害生物対策等(防鼠・ぼう獣工事)、食品衛生管理指導
本社所在地: 新潟県三条市
設立:1989年
代表者:代表取締役 小林 裕加子
従業員数:約20名
URL:
https://evesta86.com/
株式会社三条害虫 代表取締役 小林様
インタビュー
背景・課題
紙が中心の業務から脱却し、新たな営業スタイルへ
株式会社三条害虫は新潟県内全域を対象に、害虫駆除・有害生物対策等(防鼠・防獣工事)を手掛ける。また害虫発生原因の調査や、年間防除計画の作成などにも対応。その他、食品関係企業向けに衛生管理指導も行っている企業である。
従業員20名の規模の同社が、Salesforceを導入し営業活動のDXを行った経緯を訊いた。
スピーディに害虫駆除・有害生物対策を行い、お客様を助けたい
ーーーはじめに、貴社の平素の業務や、目指している姿をお聞かせください。
「当社は害虫駆除・有害生物対策を行っています。駆除を依頼されるお客様は、突発的な害虫や有害生物の被害に対して不安な気持ちを持たれていることが多く、お困りのお客様を早急にお助けし、快適な生活環境を提供したいという想いがあります。 また、年間防徐計画に基づき措置を定期的に行うといった、予防の面でもきちんと行っていくことがお客様への手助けになります。」
アナログ管理の限界
ーーー今回、Salesforceをコネクシオから導入した背景をお聞かせください。
「当社は内勤のメンバーが往訪先やスケジュールを管理し、営業メンバーがその内容に従って外回りで業務を実施します。
従来、往訪先の管理やルートの連絡など多くの業務を紙で手渡しして管理しており、抜け漏れなど、アナログ管理の限界を感じていました。
害虫駆除という業務柄スピードを要する要望が多いのですが、事務方は地図帳から往訪先を探してコピーを取り、営業は出先からいったん帰社してそれを受け取る、往訪後にまた帰社して施工記録を手書きで行う……等、一つ一つの業務に時間を要していました。
害虫・害獣対策では予防措置も大切なのですが、年間担当顧客の管理表はExcelで行っており、計画の組み立てに時間を要するなど、残業も増えがちでした。」
Salesforce導入以前の紙の日報サンプル
ーーーデジタル化のツールは様々にありますが、Salesforceを選んだ理由は。
「営業メンバーは日中、客先で活動しています。今までは事務との連携が電話や紙の受け渡しだったため、リアルタイムにできず、お急ぎのお客様に追いつかない。スマホ等を活用しても事務と営業の 1対1のやりとりになり、他のメンバーに共有ができませんでした。
この点で、スマートフォンを活用して簡単に入力ができ、なおかつ複数メンバーに情報を共有できるSalesforceにメリットを感じました」
デジタル化への期待と不安
ーーーそのような課題を感じてから、営業情報のデジタル化にはすぐに取り組まれたのでしょうか。
「いいえ、情報をデジタル化したい、新たな営業スタイルを作りたいと思ったものの具体的な解決策は探せませんでした。
また、デジタルツールを導入しても使いこなせるだろうか?という不安もありました。
そのような時に、ある企業に相談したところ、コネクシオを紹介されたのです。」
選定プロセス
「Salesforce」の導入に至った背景について
ーーー今回、他の製品で比較検討されたものがあれば教えてください。
「自社では解決案の具体化は難しく、製品の比較選定などもままならない状況でした。
そこでコネクシオの提案を受けながら、要望を形にしていくことになりました。」
「Salesforce」をコネクシオから導入した決め手
「コネクシオから提案を受ける中で、自社で活用できるイメージが湧いてきました。
まず、自社に合わせたデモ画面を作っていただいたことで、日報、地図をスマホですぐ見られるなど、具体的な活用イメージを持つことができました。
コストの面でも、事務員の毎日の負担減---地図の印刷等の作業や、年間契約の更新管理の作業を考えると、大きな業務効率アップになるため予算の範囲内と思いました。
コネクシオの支援体制についても、導入しただけではなく活用まで支えてもらえると安心ができました。」
導入効果
資料探しの月間40時間を削減。お客様のお困りごとを事前にインプットして訪問できる
ーーー導入後の効果について教えてください。
「営業担当者には地図やお客様情報を紙で手渡ししていましたが、Salesforce導入後、内勤の事務担当がPCで入力すれば現場でもすぐにスマホで確認できるようになりました。外回りから帰社して資料を受け取る必要がなくなり、次の現場へそのまま伺うことができるようになりました。お客様のお困りごとを事前にインプットしてから訪問でき、作業後の報告も外回り中にスマホで入力できる等、大きな業務改善につながっています。」
「また事務担当にとっては、今までは過去のお客様からの連絡・訪問の際にはファイルから過去資料を探すのに時間を要していました。 Salesforceを導入してからは、検索して2,3クリックですぐに過去情報を確認できスムーズに対応できるようになりました。」
ーーーどの程度の時間短縮効果があったでしょうか。
資料探しに3名で1日2時間ほどを要していたところ、今ではほぼリアルタイムに確認できるため、これだけでも月間で約40時間の削減になります。情報共有のスピードアップは、業務の効率化だけでなくお客様満足にもつながっていると思います。」
働き方の改善にも
「帰社後の日報作業が減りました。完全移行ではないのですが、 紙は必要最小限にし、大まかな部分はスマホから入れられるようにしています。
休日にお客様から突発的な問い合わせがあった際にも、今までは出社してからお客様の情報を調べていたのですが、PCで過去の情報をすぐ調べて円滑に連絡ができています。」
売上向上の基盤づくり
「今後は、長期の契約管理の見通しについても、人による管理ではなく契約期間でアラートを表示する、 再契約もデータコピーで案件作成といった点も活用していきたいです。抜け漏れがなくなり、継続契約につながると思います。今までは担当が忘れてしまうとそれで終わりでしたから。
また日報データが蓄積され、デジタルなので一覧化や検索ができることで、 今後グラフ等を見て分析に使えるという安心感も、紙管理では得られなかったものです。」
点検や契約、問い合わせ件数を一覧化できるダッシュボード
コネクシオからSalesforceを導入してよかった点
「使いこなせるかという不安があったため、導入にあたっては自社の業務フローをコネクシオとともに整理して、Salesforceを使う部分・使わない部分を十分に吟味しました。
手順書、勉強会、手順の動画、定例会など様々なステップをふまえ、シンプルなルールで続けられることを徹底しているため、活用頻度は高いです。
今はSalesforce中心に業務が回っており、情報がしっかり確認できています。導入して当初1年程度は従業員からわからないという声があったが、逐一コネクシオに確認し、少しのことでも解消しながらやってきました。
会議の間や朝会などでも少しずつルール共有や、個人差・抜けている点をチェックして利用をクセづけしたことで、今では“無いと困る”という実感にはなっています。」
今後の展開・期待
現状での本サービスへの評価をお聞かせください。
「コネクシオの導入支援については、困ったら担当にすぐメールをして素早く対応、改善してもらっています。きちんとしているという印象です。
使い始めてからも、一緒にいてもらえる、これからも見てもらえるという安心感があります。」
コネクシオをパートナーとして、お客様も従業員も満足度を上げたい
ーーー今後の貴社の展望や、Salesforceの活用イメージはありますか。
「“新しい三条害虫”を目指しています。地域のお客様に対して、もっとお役に立ちたい。それにはスピーディな対応がとても重要と考えています。ホームページも親しみのあるイメージでわかりやすくしています。最近では、近所の方でも電話よりホームページからのメールが多くなってきていますね。
また、営業効率を上げることで、従業員の満足度を上げていきたいです。従業員に余裕がでてきて、これが現場でのサービス充実や、営業活動の向上につながればベストですね。
さらにデータの蓄積により、地域による害虫・害獣の特性なども将来的には見ていきたいです。
Salesforceという範囲の中で言いますと、無理にすべてアナログをなくさなくてもいいのですが、もっとデータを活用するため日報は完全にペーパーレス化したいです。年間契約の点検計画も、もっとうまく使いたいと従業員からも声が上がっています。」
ーーーコネクシオに対して期待されることをお聞かせください。
「末永くフォローしてほしいです。ここ新潟でもSalesforceのCMを見たり、コネクシオの名前を聞いたりしています。地方都市ではまだまだデジタル化に関する情報が不足していると感じています。そのような全国各地での展開に期待しています。」
※本取材内容、所属部署等は取材した2023年3月時点の情報です。