(写真 左からJKホールディングス株式会社 経営管理本部 財務経理部 経理課 課長 山本 裕之氏、経営管理本部 IT推進室 システム戦略課 課長 石澤 慎司氏)
はじめに
住宅建材卸売業でトップクラスの売上高を誇るジャパン建材株式会社を中核に、幅広く事業を展開するJKホールディングス株式会社様。2017年より、柔軟で生産性の高い働き方を実現するため、同社を皮切りにグループ会社の働き方改革・DXに着手。この旗振り役をされているのが山本 裕之氏と石澤 慎司氏です。ペーパーレス化・モバイルワークに活路を見出し、従来の働き方とカルチャーを大きく変革することに成功した両氏に、コネクシオがご支援させていただいた経緯と、その効果について、お話を伺いました。
サマリ
- グループ62社の働き方改革実現のため、モバイルワーク環境が必要
- 働き方改革の一環として20時までに退勤ルール実現のため、生産性向上が急務
- 営業職が業務のために出先から帰社するなど、生産性に課題があった
- ワークフロー承認を始め、多くの業務が紙ベースであり、スピードに問題があった
- 日々の利活用に適した、モバイルデバイスの選定・調達
- 安全にモバイルワークできる環境の構築
- 生産性向上の核となる営業部門に対し、モバイルワーク環境の提供
- 事業のスピードアップの鍵となる、ワークフローの電子化
- ノートパソコンとVPNにより、利便性とセキュリティを両立したモバイルワーク環境を構築
- 今後の課題にも個別のソリューション導入で対応可能な土台ができた
- 営業職の直行直帰が可能になり、20時退勤ルールが徹底できている
- 社内ワークフローの9割が電子化するなど、紙文化からの脱却に成功
レッツノート(ノートパソコン)900台、TRIBE-Biz(インターネット接続サービス)、TRUST DELETE Biz パナソニック版(セキュリティソリューション) スマートフォン、NIコラボ(ワークフロー、グループウェア)、LINE WORKS(ビジネスチャット)
企業プロフィール
JKホールディングス株式会社
- 主要事業内容: 総合建材卸売業を中心に住宅関連業に幅広く事業を展開するホールディングスカンパニー。
- 本社所在地:東京都江東区
- 設立:1949年2月15日
- 代表者:代表取締役社長 青木 慶一郎
- グループ会社数: 62社
- 従業員数:3,201名(連結)(2021年3月末時点)
インタビュー
背景・課題
「いつでもどこでも働ける環境」を! ペーパーレスと働き方改革に着手
「2017年に働き方改革が叫ばれた頃に、当社でもさまざまなプロジェクトが立ち上がり、新しい働き方を模索し始めました。その中でまずは社内コミュニケーションの効率を上げるために、コネクシオさんからビジネスチャット“LINE WORKS”を導入し、改革に着手しました。その後、プロジェクトを進める中で、紙文化が生産性の大きな弊害になっていることがわかってきました。もともと職員はデスクトップパソコンを利用しており、社外への提案資料や社内の各種申請なども紙メインでしたので、一時、ペーパーレスを目的にタブレットを導入した経緯があります。しかし、タブレットではできることが限られているので、徐々に活用度が下がっており、やはりノートパソコンが必要だと認識し始めました」(山本氏)
「紙文化の弊害は様々な面でありましたが、グループ会社62社の働き方改革とDXを進めるにあたり、まず中核となるJKホールディングスを皮切りに、経営層と、ジャパン建材社の営業部を対象に、ペーパーレスとモバイルワーク環境導入に着手しました。具体的には、役職者の承認・決裁ワークフローが紙ベースのため日数がかかっており、これを電子化したい。また、営業部門は受発注業務のために外出先から帰社する必要があり、この解消を目指しました。合わせて、働き方改革のプロジェクトでは2018年1月から20時退社を徹底していくことになりました。そこでモバイルワークの利便性とセキュリティ担保の両立を模索し、ノートパソコンとスマートフォンの調達をコネクシオさんにご相談しました」(石澤氏)
選定プロセス
機器とソリューションの導入だけではなく働き方改革のパートナーとして選定
「他社と比較するなかで、パナソニックのレッツノートのセキュリティ、耐久性などの機能面はもちろんですが、コネクシオさんの総合的な提案内容が決め手となりました。当社のペーパーレスや残業時間削減などの取り組みやタブレットを使用した経緯などを踏まえた上で、我々が作成した将来へのロードマップに合わせて、真摯にご対応いただけたのがとても良かったです。ノートパソコンの調達だけではなく、懸念点であったセキュリティ面も、VPN環境を構築できる通信サービス“TRIBE-Biz”と、万一の紛失・盗難に備えた遠隔消去ソフトである“TRUST DELETE Biz パナソニック版”をご提案いただけました。またメーカーサイドの方にも同席いただけたことで、ノートパソコンの仕様やコスト面も、互いに合意し納得いく内容にできました。当社が実現したい働き方改革、DXのパートナーとして捉えています」(石澤氏)
導入効果
セキュアなモバイルワーク環境の構築で働き方改革と生産性向上を両立
「社内でDXを推進してより多様な働き方と高い生産性を実現するためには、安全なモバイルワーク環境の構築が必要であり、コネクシオさんとまずはその土台づくりができました。この環境をベースに、個別の課題に関してはソリューションによって解決を進めました。
例えば、ワークフローについてはコネクシオさんのご提案でセキュアな環境でクラウドサービスに移行し、ノートパソコンがあれば、どこでも申請・承認ができるようになりました。9割以上が電子化され、これまで紙と印鑑では1ヶ月ほどかかっていた決裁が、今では1~3日というスピードアップにつながりました。また営業職は、見積や受発注の社内システム操作のため客先から帰社していましたが、現在では出先でも対応できるので、直行直帰が可能となりました。合わせて、20時にパソコンをシャットダウンし、それ以後の利用を申請制とするルール導入により、職員の意識も変化しており、業務効率や生産性に関しても大きな手応えを感じています」(山本氏)
「会議はオンラインが当たり前となり、ペーパーレス化とともに情報共有のスピードアップができました。コミュニケーションもスマートフォンやLINE WORKSでスピーディに行うことができ、様々なシーンで生産性の向上につながっています。」(石澤氏)
今後の展開・期待
課題に対して、デバイスとソリューションをワンストップで提供!迅速かつ真摯な提案に今後も期待したい
「ちょうど新型コロナウイルスの感染が拡大する前のタイミングでノートパソコンを導入していたので、テレワーク対応もスムーズにできました。ノートパソコンは段階的に導入しており、当初の450台から現在は900台。今後、原則全職員に行き渡るように進めています。営業部以外でも様々な業務で、高い生産性を維持しながら、多様な働き方ができるよう、環境整備と規程の見直しを両軸で進めています。DXの中核になる環境ができたため、個別の課題に対しては、ソリューションでの解決が検討できるようになりました。例えば直近の課題としては、固定電話にはオフィスに出社した職員が対応しているため、電話のクラウド化なども考えています。」(山本氏)
「コネクシオさんには、まだ漠然としている課題に対しても、常に迅速にご提案いただいています。また、モバイルデバイスの調達だけでなくセキュリティ、コミュニケーションツール、グループウェアまで、ワンストップで提供いただけるのは強みだと思います。我々が実現したい柔軟な働き方に向けて、今後もサポートいただけるのは頼もしいですね」(石澤氏)