20%の業務効率化に成功! 背景にあったのは『Salesforce』導入による情報共有の促進!
株式会社ジェイ・シー・エス様は、エステサロンや美容クリニックを対象とした信販事務代行、クレジットカード決済、集金代行といった事業を展開しています。そんな同社は、営業部と業務部との情報共有に課題がありました。その結果、ミスやトラブルが発生してしまうことも…。 しかし、『Salesforce』の導⼊によって同社は情報共有の促進に成功し、20%の業務効率化に成功しました。 「一体どのように『Salesforce』を活用して、業務効率化を実現したのか?」 代表取締役である吉田 晴豪 氏らに伺いました。
株式会社ジェイ・シー・エス様
事業内容:平成9年(西暦1997年)創業。エステサロンや美容クリニックを対象とした信販事務代行、クレジットカード決済、集金代行といった事業を展開している。福岡県に本社を置き、東京と大阪にも営業拠点を設置。「OUR AIM IS TO MAKE OUR CUSTOMERS HAPPY AND SATISFIED.」というミッションを掲げ、5,000店舗以上にサービスを提供している。従業員数:28名(パート・アルバイト含む)。資本金:3,000 万円。
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日報はExcelで、顧客管理はノートで… 「情報共有」が管理者・現場 双方の課題に。
エステサロンをはじめとする美容業界に特化し、クレジットカード決済、信販事務代行、集金代行などの事業を展開している株式会社ジェイ・シー・エス。従業員28名のうち、新規顧客の開拓や既存顧客のフォローといった営業活動を主に担っているのは営業部と業務部だ。営業部は、エステサロンを中心に、クレジットカード決済システムをはじめとした金融システムの提案営業と、導入後のフォローアップを主業務としている。一方で、業務部は営業を加盟店登録や業務管理といった形で他部署とも連携しながらサポートしている部署だ。2015年当時、ジェイ・シー・エスでは、主に営業部と業務部との情報共有に課題が生じていたと代表取締役の吉田 晴豪 氏は語る。
「情報共有のためにグループウェアを導入していましたが、あまり活用されていませんでした。例えば、業務の進捗状況を記した日報は、多くの従業員がExcelで作成していましたし、顧客情報は各自がノートに記録しているという状況でした」
吉田氏をはじめとする管理者側が業務状況を把握しようとすると、各人がExcelで個別に作成した日報を1つ1つ遡って閲覧しなければならず、負担が大きかったという。また、顧客情報は決まったフォーマットに沿って記録されていたわけではないため、各営業の記憶力によるところが大きく正確性にも疑問があった。
課題を感じていたのは、現場も同じだった。業務部 課長の岩永 寿梨 氏は、当時直面していた課題を次のように振り返る。
「業務部と営業部、管理部の間で情報を共有できていませんでした。一元管理もされていなかったので、営業のサポートをしようにも、案件の進捗状況を個別に確認しなければならず、業務が煩雑でした。その結果、業務が後手に回ってしまって、ミスやトラブルが発生していました」
同様に、営業部でも課題を感じていたと営業部 部長の北代 賢 氏は次のように語った。「営業1人あたり、200〜300社程度のお客様を担当しているので、なかなかお客様の情報を正確に把握することができずに困っていました」
このように、経営層も現場も「情報共有」に課題を感じていたのだ。
Salesforce導入で情報共有の促進と業務全体の効率化を目指した。
折しも、当時コネクシオではジェイ・シー・エスに対して異なるソリューションを提案していた。営業担当としてジェイ・シー・エスと向き合っていたコネクシオの近森 伸行は次のように振り返る。
「ご訪問時に、吉田様から『日報はExcelで管理している』というお話を伺いました。ジェイ・シー・エス様が28名という社員数で数千社のお客様に対応するには、少しでも業務負担を軽減する必要があるため、日報をはじめとする情報共有の在り方には改善の余地があると感じました」
そこで、近森は業務課題を把握するために管理者側と現場の双方にヒアリングを繰り返した。その上で、近森はSalesforceであれば業務全体を効率化できるのではないかという結論に達し、導入を提案した。
Salesforceは、世界10万社以上で導入されているクラウド型CRM(顧客関係管理)アプリケーションだ。導入にあたって、近森は事前のシミュレーションを重ねたという。
「Salesforceの導入によって、様々な場面で業務の仕組みが変わります。そのため、導入後も不具合が発生しないようにするためには、吉田様をはじめとするジェイ・シー・エスの方々にお集まりいただいて、操作方法や運用方法のシミュレーションを繰り返すことが欠かせませんでした」
そして、2015年11月よりSalesforceの運用を開始。これまでExcelで作成した日報や手書きのノートで管理していた顧客情報をSalesforceに集約し、コミュニケーションツールとしてはChatterを活用することにした。
Salesforceによる業務効率化で『働き方改革』をさらに推進
ジェイ・シー・エスとコネクシオの取り組みは、まだ終わったわけではない。 「Salesforceは、『導入したらそれで終わり』というツールではありません。企業の成長や業務内容、規模に合わせて対応していく必要があります。これからも、ジェイ・シー・エス様の意向に合わせて、提案をしていきたいと思います(近森)」 一方で、吉田氏は今後の展望を次のように語る。 「導入後2年ほどが経過し、運用も定着しました。その間、Salesforceには顧客や取引に関する様々な情報が蓄積されてきました。 今後は、蓄積された情報を次の経営戦略に活用して、新しいビジネスにつなげていきたいですね」 さらに、働き方改革も推進していくという。 「さらなる業務効率化によって、現行8時間の所定労働時間を、6時間まで短縮したいですね」 最後に、吉田氏はこんなメッセージを寄せてくれた。 「最近『働き方改革』というワードをよく目にしますが、人の動きを変えることが『働き方改革』だと思っています。 Salesforceを利用して社員の動き、ひいては会社全体の動きを変えていくことは『働き方改革』につながるはずです」